大腸がん
大腸がんによる死亡数は肺がん、胃がんについで第3位のがんです。食生活の欧米化(高脂肪・低繊維食)に伴って患者数は増加してきています。飲酒との関連も指摘されています。その他、生活習慣に関わる大腸がんのリスク要因として運動不足や肥満があります。また、長期に慢性腸炎を患うと大腸がんリスクが高くなることがわかっています。
一般の住民検診(対策型検診)では便潜血検査2日法による大腸がん検診が行われており、大腸がんによる死亡数の減少に貢献しています。しかし、便潜血検査法による大腸がん検診の問題点として、陽性となったときに内視鏡検査による精密検査を受けられないことが挙げられています(精検受診率が60%前後と低い)。また、便潜血検査法では早期大腸がんやポリープでの陽性率が高くないため、早期発見を目指すためには内視鏡検査が必要になってきます。
大腸がんの発生には2つの経路があると考えられています。1つは良性のポリープ(腺腫)から癌化するもので腺腫―癌連関(adenoma-carcinoma sequence)と呼ばれます。もう1つは初めからがんとして発生するものでデノボ癌(de novo癌)と呼ばれます。良性の腺腫が癌化していく目安の一つに大きさが挙げられます。大腸がんの予防のために5〜6mm以上の腺腫は内視鏡で切除することが推奨されています。
こんな時には大腸内視鏡検査を受けましょう
検診で便潜血陽性だった
以前に比べて便が細くなった
血便が出る
便秘と下痢を繰り返す
大腸ポリープを切除したことがある
切除していない大腸ポリープがある
身内に大腸がんを患った方がいる
大腸がんが心配だ
大腸がんにならないために
高脂肪食(動物性脂肪)の取りすぎに注意
食物繊維をしっかり摂取
飲酒量を少なくする
肥満の改善
快便を心がける
こつこつ毎日運動を
40歳過ぎたら一度は大腸内視鏡検査 大腸内視鏡検査の流れ・詳細