炎症性腸疾患に対する分子標的治療

生物学的製剤

モノクローナル抗体

インフリキシマブ:レミケード®  点滴(潰瘍性大腸炎・クローン病)

アダリムマブ:ヒュミラ®     注射(潰瘍性大腸炎・クローン病)

ゴリムマブ:シンポニー ®         注射(潰瘍性大腸炎)

ウステキヌマブ:ステラーラ®   点滴・注射(クローン病)

ベドリズマブ:エンタイビオ®   点滴(潰瘍性大腸炎・クローン病)

低分子医薬品

ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬

トファチニブ:ゼルヤンツ®    経口剤(潰瘍性大腸炎)

潰瘍性大腸炎、クローン病の原因はまだわかっていません。しかし、腸管内で生じている炎症の仕組みについては、細胞内で起こっている分子レベルの動きまで詳しくわかるようになってきました。こうして得られた知見をもとに、炎症に関わる分子を標的とした新たな薬剤が作られるようになり優れた効果を発揮しています。一方で、無効例(一次無効:初めから効かない、二次無効:途中から効かなくなる)が存在することや副作用などの課題は残されており、今後も新たな治療法の開発が期待されます。